本日、6月4日「虫の日」にいよいよ養老先生初の絵本が発売されました。

僕は絵を担当しております。
お話をいただいたのが昨年の秋頃で、絵本の内容をうかがって、これは畑や田んぼも見ておかないとな、と思いました。
ちょうど弟の田んぼが稲刈り前だったので、あわてて京都に行きました。
それから半年ちょっとすぎた5月の末に、弟の田んぼの田植えがあったので、鎌倉の友人達と一緒に田植えに行きました。
田植えのおわった田んぼに水がはられ、それを眺める時の、あの気持ちはなんとも言えませんでした。その田んぼを背景に絵本の写真を撮りました。
義妹は小さい頃から稲刈りの時に、はざかけする稲の束を抱えて運ぶ時に幸せを感じる、と言っていたので、はざかけも手伝いたいな、と思いました。
田んぼのハイライトだけ楽しませてもらうのもなんだか申し訳ないのですが、それでもやっぱり来年もまた来たいな、と思いました。
今年の冬にできるお餅は養老先生にお送りする約束をしました。

田植えの時期は本当に良い季節で、田植えの合間に(合間の方が長いのですが)虫採りや魚釣りをしました。

おかげさまで、今年の虫供養はお天気に恵まれました。
虫が好きな方達は自由なので、なかなか世間のルールにはまらないこともあるのですが、そこはさすが先生で、先生のいる場所では、虫屋のみなさんもホテルアドリアーノに来る空賊達のようでした。
供養の心というのは日本人独特のものらしく(各国にあるケンタッキーフライドチキンの中で、年に1度鶏の供養をするのは日本支社だけ、と先生がおっしゃっていました)、そういう心根こそが日常を壊さない力を持っているように思いました。

ともあれ、自分も愛国心も、先生にかかると、土に還元されていくようで、それはとても良い循環につながると思います。
そんな、養老先生の入門書としてこれ以上ない軽やかさの本だと思います。皆様是非。